この記事では「英語コーチになるために必要な英語力」についてお話しします。
英語コーチになりたいけど、自分の英語力で大丈夫かな?と不安になっている方は多いと思います。
そんな方々のために、数多くの英語コーチングスクールを取材してきた私が、どれくらいの英語力があれば採用されるのか、具体的な数値を示しながら解説します。
また英語力以外に求められる能力や、英語コーチになる前にすべきことなどもお話ししますので、ぜひご覧ください。
結論:英語コーチにはTOEIC800点の英語力が必要
最初に結論から言ってしまうと、TOEIC800点程度の英語力があれば英語コーチになることはできます。
人によっては「あれ、意外とそんなもんでいいのか〜」と思った方もいると思いますが、
しかしながらこれはあくまでも「最低これくらい必要です」というラインになります。
ですから800点だと十分不採用になる可能性はありますので、英語コーチになりたいのであれば最低でも800点以上、
できればTOEIC900点以上取得するのが理想です。
もちろんTOEICは英語力を測る一つの指標でしかありませんので、スコアは持っていなくても、海外の大学への留学経験や、海外勤務経験があり高い英語力を持っている方々は、TOEICスコアが700点台でも採用される可能性はあります。
あくまで「英語力があるかどうか」が英語コーチとして採用される上で重要だと考えてください。
ちなみに私がいくつかの英語コーチングでコーチの方とお話ししたところ、TOEIC900点台で、仕事で英語を使っていた経験がある方が多い印象でした。または大学で英語を学んでいた人などです。
もちろんそれ以外の方もたくさんいらっしゃったのでご安心を。
英語コーチに必要な英語力とその他能力
それでは具体的に英語コーチにはどれくらいの英語力、その他の能力が必要なのか説明していきます。以下の5つの点に分けて説明します。
- 英語力
- TOEIC
- 指導経験
- コミュニケーション能力
- 第二言語習得論に関する知識
英語力
「ティーチングをしないってことは、英語力はそこまでなくてもいいのか?」と思うかもしれませんが、実際は逆です。コーチングの方が高い英語力を求められます。
実際どこの英語コーチングスクールもTOEIC850点以上と、一般的な英会話教室の先生よりも高い英語力が採用基準となっております。
なぜか?
一つはもちろん、生徒様に質問された時など、適切な指導ができないから。
そしてもう一つ。こちらが重要なのですが、
「ティーチングができるくらいの高い英語力がないと、コーチングはできないから」です。
なぜそう言えるのか?
理由は単純で、野球やったことがない人に野球チームの監督ができると思いますか?
ほぼ無理なはずです。なぜなら自分がバットを振ったことがないから、どうやれば打てるか分からないのです。自分がボールを投げたことがないから、どう投げ方を指導していいか分からないからです。
これは英語でも同じです。
英会話のティーチング、つまり自分が先生として教えれるレベルでなければ、話せるようになる方法を適切に指導することはできません。
英語力が低い人がコーチングをしても、生徒どこに課題があるのかも見えませんし、どんな学習をすれば効果的かもわかりません。だから英語コーチにも高い英語力が必要なのです。
TOEIC・英検などの資格
英語コーチになるために絶対に必要な資格などはありません。英語コーチになるための学校、セミナー、資格などがあるかもしれませんが、そのようなものは一切必要ありません。
しかしながら採用の際にTOEIC、英検のスコアは見られます。
具体的には「TOEIC850点、英検準1級」を一つの基準としている英語コーチングスクールが多いです。
これらはあくまで目安なので、それ以下のTOEICスコアでも英語コーチとして働けそうな英語力があれば採用されますし、それ以上でも落とされる場合があります。
しかしながら「入社後はTOEIC950点を目指していただく」と記載しているところもあるので、TOEIC850点というのはあくまで目安。
実際にはやはり高い英語力を持っている人材が求められています。
指導経験
英語コーチは未経験でもなることができます。英会話教室での指導経験がない場合でも、英語力があれば採用される可能性は高いでしょう。
しかし他の英会話教室での指導経験や、中学高校での指導経験を持っている方は採用されやすい傾向にあります。
実際ホームページにもそのように書かれていますし、私が知っている英語コーチの方も、以前は他のスクールや学校で教えてたという方も多くいらっしゃいます。
企業側からしても、ある程度教育に精通している人の方が、安心感があるので当然かと思います。
もちろん未経験の方のほうが多数なので、これから英語コーチになりたいとを考えの方はご安心を。
コミュニケーション能力
英語コーチという仕事は、お客様とのコミュニケーションが普通の英会話教室以上に多いです。
レッスンではお客様と会話をしたり、英語を聞きながら、どこに課題を抱えているのか理解する必要があります。スクール外でもLINEでのモチベーションサポートなどを行うので、コミュニケーション能力の高さはとても重要です。
また英語学習は続けることが大切です。生徒様が通い続けられるように、楽しみながら学んでもらうことも重要でしょう。
以上の観点から英語コーチになるにはコミュニケーション力も求められるでしょう。
第二言語習得論に関する知識
これは全く必須ではないのですが、あると採用されやすくなるという意味で書きました。
すでに述べたように、英語コーチンングスクールでは第二言語習得論をベースとした学習を提供することを大切にしているスクールが多いです。
ですので事前にそれらに関する知識を多少入れておくのは、採用される上で少し役立つかと思います。
各英語コーチングが求める英語力(採用条件)
ENGLISH COMPANY
必要な英語力・資格 | 給与・年収・時給 | |
正社員 | 大卒以上。TOEIC850点以上または同等以上の英語スキルがある方。先進的なことが好きな方 ●英語の専門的な知識がある方(大学等で専門的に英語を学んだ方は特に歓迎) ●新しい英語教育に取り組みたい方 ●学校・塾等での英語の指導経験のある方歓迎 ※未経験者、第二新卒者歓迎 | 月給 30 万円 ~40 万円(初年度年収350万円~500万円) |
非常勤 | <大卒以上かつ下記1つでも該当する方> ■TOEICテスト850点以上、または同等以上の英語力がある方 ■TESOLやCELTA、中学・高校の英語教員免許などの英語教育資格をお持ちの方 ■海外留学経験がある方 ■学校・予備校・塾等での英語の指導経験がある方 ■英語教育、言語学などについて大学等で学んだ方 ※Wワーク可 | 1コマ90分:4000円~ 事務作業(研修含む):時給1,200円~ |
【朝枠7:00-9:00】プロ講師(非常勤) | 同上 | 1コマ90分:5000円~ 事務作業(研修含む):時給1,200円~ |
PROGRIT
必要な英語力・資格 | 給与・年収 | |
正社員 | 【下記どちらかを満たす方】 ■英語力をお持ちの方(目安:TOEIC最低800点相当以上) ■海外への留学経験がある方 TOEFL/IELTS/英検の資格・スコアももちろんOK 点数・英語力はあくまで目安です。意欲・人柄重視の選考を行ないます。 入社後、ゆくゆくはTOEIC950点を目指していただきます。 年2回、当社実施のTOEIC IPを受けていただきます。英語コンサルタント同士で勉強できる他、社内教材も使用でき、スコアアップを目指せる環境が整っています。 | 月給 280,000円 ~ |
トライズ
必要な英語力・資格 | 給与・年収 | |
正社員 | ビジネスレベルの英語力 (TOEIC700点以上同等レベルであればスコアは不問) ◆ 最終学歴:大卒以上 (国内外問わず) ◆ 言語学系修士号・TESOL資格保持者優遇 【尚可】 ◆海外留学・ワーキングホリデーの経験 ◆英語使う仕事での就業経験 |
月給 241,000円 ~ 283,000円 (※想定年収 3,200,000円 ~ 4,500,000円) |
ENGLEAD
必要な英語力・資格 | 給与・年収 | |
正社員 | 【応募条件】 パソコンを持っていること 自宅でオンラインで仕事ができる環境が整えられること TOEIC 800点以上 / IELTS5.0以上 または同等レベル以上の英語力 日本語で完璧にコーチングできる日本語力【歓迎する経験・資格・スキル】 海外留学経験 英語指導経験(学校の教師 / 塾講師 / 家庭教師 など) 一般事務経験(秘書 / 受付 / 事務 など) 接客経験(コンシェルジュ / キャビンアテンダント など) その他英語を使う仕事での就業経験(貿易/商社/翻訳/通訳/海外営業/航空/旅行) 英検1級または英検準1級など |
月給235,000円~400,000円 |
ライザップイングリッシュ
必要な英語力・資格 | 給与・年収(事例) | |
正社員 | [必須条件] ・TOEIC800点以上、及びそれに準ずる英語力をお持ちの方 ※40歳以上の方の場合はTOEIC900点以上、及びそれに準ずる英語力をお持ちの方 [任意条件] ・海外への留学経験がある方 ・英語講師経験がある方 ・営業、コンサル業務経験やエアライン、 ブライダル業界での実務経験のある方 ・販売、接客経験のある方 |
1. チーフトレーナー 月収426,900円 2、トレーナー 月収374,800円 |
英語コーチになるためにすべき事
TOEIC850点以上を取る
英語コーチになるのであれば最低でもTOEIC850点はあった方がいいでしょう。これは2つの理由があり、1つは採用されるためです。
おおくの英語コーチングスクーるではTOEIC850点程度を採用基準にしているところが多いです。ですから最低でもそこは超えておいた方がいいでしょう。
もう一つの理由は、英語力を上げるためです。
TOEIC850点以下というのは、英語に関してあまりにも知らないことが多いです。語彙や文法に関しても抜けている知識が多いでしょうし、リスニングに関しても苦手な部分が多いと思います。
ですからこれを機にTOEICスコアを上げる過程の中で、英語力を上げてみてはいかがでしょうか?
そのほうが英語コーチとしてよりレベルの高い指導ができるはずです。
身近な人に英語コーチングをしてみる
個人的には英語コーチになる前に、身近な人に英会話の指導をしてみることをお勧めします。自分でやることで以下のことがわかるでしょう。
- 初心者は何から教えればいいのか?
- どうすれば理解してもらえるのか?
- どうすれば楽しんで英語を学んでもらえるか?
たとえ少ない経験だとしても、これらは面接の時に役立つはずですし、実際に採用され英会話講師として指導するときにも、いいスタートを切れるはずです。
また個人で教える経験をしたら、そのままフリーランスの英語コーチをできる可能性もあります。
留学などをして英語力に磨きをかける
もしご自身の英会話力に自信がないのであれば、留学などをして英会話力に磨きをかけることも必要でしょう。
英語での面接は、日本語での面接と違い対策をしても誤魔化せないので、英語力が足りない方は、それを上げるしかないです。
第二言語習得論に関する書籍を読んでみる
今まで第二言語習得論を知らなかったという方は、ぜひ英語コーチになる前に書籍を購入して読んでみてください。
「こうやれば英語は効率的に話せるようになるんだ!」と目から鱗の発見が多いはずです。
またそれについて学んでおくことで、採用の面接で英語学習に聞かれた際に、的確な受け答えができるでしょう。
まとめ:高い英語力があるからこそレベルの高い英語コーチングができる
この記事では英語コーチになるために必要な英語力について解説させていただきました。
お話ししたとおり、TOEIC800点ほどでも英語コーチになることはできます。
しかしながら私は、高い英語力があるからこそレベルの高い英語コーチングができると考えておりますので、英語コーチを目指すのであればTOEIC900点台はあったほうがいいのではないかと考えてます。
TOEICは努力をすれば必ず900点台まで行けますので、英語コーチを目指している方々にはぜひ頑張っていただきたいと思います。
コメント