本記事ではキャビンアテンダントになるために必要な英語力について回答します。海外旅行好き、飛行機好きなら一度はANAやJALでの仕事に憧れますよね。特にキャビンアテンダントは数ある航空業界の仕事の中でも、最も華のある仕事。日本でも世界でも人気の職業の一つです。
ただ一つCAになる上で気がかりなのが、「英語が得意じゃないけど、大丈夫かな?」という点ですよね。結論から言うと、大丈夫です。
英語が苦手な方でも国際線のキャビンアテンダントになることは可能です。採用の際に見られるのはTOEICスコア。英会話力は入社後に鍛えればいいからです。
この記事では「CAに必要な英語力」「選考フロー」「英語面接」「短期間でTOEICスコアを上げる方法」について解説しており、CAを目指している方々のご参考になるかと思いますので、最後までご覧頂ければ幸いです。
キャビンアテンダントに必要な英語力
ANAキャビンアテンダントの新卒募集要項
専門学校・高等専門学校・短期大学・4年制大学または大学院の文系学部・理系学部(全学部)を卒業または修了見込みの方。
- 裸眼またはコンタクトレンズ矯正視力が両眼とも1.0以上であること。
- 航空機乗務に際し必要な体力を有し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・腰椎等に支障がないこと。
- 東京国際空港(羽田空港)と成田国際空港に公共交通機関を利用し120分以内で通勤可能な場所に居住または居住予定であること。
- TOEIC600点程度もしくはGTEC260点程度以上の英語力を有すること。
- 入社までにパスポートの取得が可能であること(国籍は問いません)。
JALキャビンアテンダントの新卒募集要項
専門学校・短期大学・4年制大学または大学院(修士課程)を既に卒業・修了さ
れている方で、2013年9月以降、会社の指定する時期に入社できる方。
- TOEIC600点程度以上の英語力を有すること。
- 呼吸器、循環器、耳鼻咽喉、眼球、脊髄等が航空機乗務に支障なく、心身ともに健康であること。 コンタクト矯正視力が1.0以上であること。
- 羽田空港まで半径40km以内で、かつ公共交通機関を利用し90分以内で通勤可能な圏内に居住 または居住予定であること。
TOEIC600点以上がCAに必要な英語力
募集要項にも書かれている通り、他のサイトでも言われている通りTOEIC600点がキャビンアテンダントになるのに必要な英語力です。しかしここであえて私独自の話をさせていただきますと、TOEIC600点というのは足切りラインだと考えた方がいいです。
なぜなら、正直英語話せる人ならわかると思いますが、TOEIC600点というのは日常会話がギリギリできるかどうかのラインだからです。正直これ以下だと、英語が話せるようになる地頭の良さや、努力ができる素養がないと判断される可能性があります。
なので募集要項に600点程度と書かれていますが、600点は最低足切りラインだと考えてください。もし自分の学歴、能力、経験に自信がないのであれば、TOEIC700点800点くらいは持っておいた方がいいと思います。
逆にそのくらいの英語力があれば、地頭の良さや努力ができることの証明にもなりますので。
英語面接ができる英語力
以前はなかったようですが、2023年現在JALで英語面接があります。(ANAではないようですが、今年から導入される可能性もあり)ですのでTOEIC600点に加えて、英語面接で最低限の受け答えができるくらいの英語力は必要です。
英語面接と聞くと少し緊張しますよね。しかしJALなど日系エアラインでは難しい英語面接はなく、以下のような質問なので安心してください。
- 趣味はなんですか?
- 朝ごはんは何を食べましたか?
- 外国人におすすめする日本食は?
- あなたはなぜCAになりたいのですか?
- どの国に旅行に行ってみたいですか?
中には少し答えるのが難しい質問もあるかもしれませんが、対策していればある程度の質問には答えられるはずですのでご安心を。
もし完璧に答えられなくても、ある程度の返答ができれば、「働く中で英語は伸ばしていけるだろう」と評価されるので安心してください。むしろ英語が話せても、態度が悪かったりする方が低評価につながる可能性があります。
英会話が苦手ならANA
今の所ANAでは英語面接は行ってないようなので、英会話が苦手な方はANAに応募しましょう。
しかしながら日経のフルサービスキャリア(レガシーキャリア)はJALとANAしかありません。なので英会話ができないと、ANAを落とされたらそれでキャビンアテンダントになる夢が潰えてしまいます。
英会話は就職後も絶対に必要になりますので、CAになりたい方は就活前から英会話の勉強をして、JALの英語面接も乗り越えられるようにしておきましょう。
CA職の選考フロー
ANA
- エントリー:(エントリーシート基本情報登録、エントリーシート提出、動画提出、写真提出、TOEICまたはGTEC-LRの証憑提出)
- 書類選考
- 本選考
- 一次選考:WEBでの面接
- 二次選考:東京にて対面での選考
- 三次〜最終選考:個人面接、集団面接、総合適性検査、身体検査等
JAL
- 基本情報登録:JAL RECRUITING GATEにて、基本情報登録する。
- 書類選考
- 本選考
- 一次選考: グループディスカッション、グループ面接
- 二次選考: グループ面接(英語あり)、簡易身体検査
- 最終選考: 個人面接、身体検査
英語力が高いほど有利になる
TOEIC600点が最低限というのはご理解いただけたかと思いますが、それ以上の英語力を持ってるとどれくらい有利に働くのか?結論から言うと、以下の2点においてかなり有利になるでしょう。
- 採用面
- 収入や待遇面
採用に関しては言うまでもなく、英語力が高い人の方が語学力が高いですし、要領の良さも感じら、また努力ができる人だと言う評価にもつながるため、CAの採用において有利になるでしょう。しかし注目すべきは「収入や待遇面」です。
なんとかTOEIC600点をとって入社したとしても、英語が話せなければ国際便に乗ることはできません。せっかく「今週はロンドン、来週はハワイ、そしてその次は」みたいな生活を夢見て就職したのに、国内線しか飛べないことになるでしょう。
また国際便の場合には、様々な手当がつくので比較的給料が高くなるそうです。
業務で英語必要な場面
以下キャビンアテンダントが業務で英語力が求められる場面です。
日系の航空会社の場合
日系の航空会社の場合には、基本的に英語を使うのは以下場面です。
- 接客
- アナウンス
- 緊急時の対応
同僚にも外国人がいる場合もありますが、彼女らは日本語が話せるので英語は必要ないでしょう。よって英語を使うのは主に接客とアナウンスをするときになります。
外資系航空会社の場合
新卒では入社する人は少ないかもしれませんが、アメリカン航空、エミレーツ航空、ブリティッシュエアウェイズなど外資系航空会社の場合には以下のような場面で英語を使うでしょう。
- ブリーフィング
- パイロットとのコミュニケーション
- CAとのコミュニケーション
- 会社との連絡
当然ですが全ての場面で使います。日本人の場合は、日本路線で働くことが多いと思いますので、その際の接客では日本語を使うことがあるでしょうが、基本は英語になります。
キャビンアテンダントは航空券が無料?(福利厚生について)
ここでキャビンアテンダントになるメリットをご紹介します。ANA、JALの正社員として入社できれば、ANAまたはJALの航空券を、無料や90%OFFといった料金で購入することができます。これは航空会社の福利厚生の一つです。以下に詳しい福利厚生を解説します。
無料航空券EFチケット
こちらは当日に空席があれば無料で搭乗できる航空券です。JALもANAも自社便の国内線は基本無料だそうです。空席があれば大阪、北海道、沖縄、福岡などあらゆる路線で利用できるそうです。
これは嬉しすぎますね。旅行好きの方にはたまらない。しかしながら無限にこのチケットを利用できるわけではなく、年間で回数が決まっているそうです。役職や社歴によって、購入できる回数は増えるそうですよ。
ちなみに当日フライトが満席になってしまった場合には、搭乗できなくなるデメリットもあります。あくまで座席に空きがあった場合に乗れるチケットですので、旅行当日までハラハラドキドキしてしまいますね。
割引チケット
国際線に関しては無料ではなく、最大90%OFFとなっているそうです。こちらも普通に購入すると最低でも10万円以上はするので、それが最大90%になることを考えると、ものすごいことです。
しかしながら基本的なルールは国内線のEFチケットと同じで、席に空きがある場合に搭乗することができます。当日になり満席になってしまった場合には、乗ることができないので注意が必要です。
「CAとして働いていて、やっと得られた長期連休にEFチケットを使いハワイに行こうと思ったが、当日行けなくなった」なんて悲しいこともあり得るので、使い方には注意が必要ですね。
二親等まで利用可能
このEFチケットは二親等まで利用可能です。つまり親、兄弟、祖父母まで。
TOEICスコア別の英会話力
TOEIC600点がキャビンアテンダントになるために必要だとお話ししましたが、具体的にTOEIC600点とはどれほどの英語力なのか?その他のスコアと共に説明します。
TOEICスコア 600点以上
スコアが600点以上ある場合、一般的なビジネスシーンで英語を使用することが可能とされます。ですので国内の企業で英語を使用する機会がある職種や、英語を使用することが求められる企業での転職活動が有利になります。
TOEICスコア 730点以上
スコアが730点以上ある場合、英語力があると評価される企業が増えます。多くのグローバル企業では、730点以上が一定の英語力を持っているとみなされることが多いです。このスコアがあれば、海外とのコミュニケーションが頻繁に発生する職種での転職活動が有利になります。
TOEICスコア 860点以上
スコアが860点以上ある場合、高度な英語力があると認識されます。このレベルの英語力を持っていれば、英語を母国語としない国際的な環境で働くことが可能です。また、英語を活かした専門職(例:翻訳家、通訳、外資系企業のマネージャー等)での転職活動が有利になります。
これらのスコア目安はあくまで一般的な傾向であり、企業や業界、職種によって求められるスコアが異なることがあります。
国際線のキャビンアテンダントとして働くには730点が一つの目安になるかと思います。
どうやってTOEICスコアを上げるべきか?
キャビンアテンダントになるための就職活動の前にTOEICスコアを上げるには以下の方法があるでしょう。
- 独学
- TOEICスクール
独学
独学でも不可能ではありません。1日3時間程度の勉強を6ヶ月ほどやれば、誰でも100〜200点は上がると思います。
ですので今のスコアが400点の人であればなんとか足切りラインのTOEIC600点は超える。今のスコアが600点ギリギリの人は800〜900点には到達するので、かなり内定をもらえる確率が上がるでしょう。
なので今大学1年生で就活まで時間がある方や、そのほか時間的余裕がある人は独学もおすすめです。
TOEICスクール
しかしながら、大学の授業やバイトをこなしながら1日3時間の勉強を6ヶ月も続けるのはかなり厳しいですよね?実質不可能に近いと思います。ましてや就職活動が半年後に迫っているなら、TOEICスクールに通った方がいいです。
なぜなら高品質なスクールに通えば、3ヶ月程度で200〜300点程度は余裕でスコアが上がるからです。
宣伝ではないのでここに通う必要はないのですが、英語コーチング系のTOEICスクールでは、1日1時間程度の勉強を3ヶ月やるだけで普通に800点、900点台に到達できるから。多くの方が普通に3ヶ月で200点、300点とスコアをアップさせてます。
スコアが低い人ほど上がりやすいので、今400点台、500点台の人がやったら余裕で700点台、800天台には到達できるので、キャビンアテンダントの採用試験にも安心して臨むことができます。気になる方はぜひご自身で調べてみてください。
キャビンアテンダントになりたいけど、英語が苦手で諦めそうになっている方にこそおすすめしたいです。才能や能力に関係なく英語習得させてくれる英語スクールです。
不採用になってもTOEICスコアは残る
TOEICスクールに通うことに関してもう一つお話ししたいことがあります。それは、たとえ不採用になったとしても英語力は残るということ。確かにスクールに通うとお金がかかるので、不採用になった際にお金を無駄にした気分になるかもしれません。
しかしながら身につけた英語力とTOEICスコアは他の企業での就職において確実に有利になります。もしかしたら英語力を利用してCAよりもいい仕事に就ける可能性もあるので、TOEICスクールで短期間で英語力を上げることは個人的にはおすすめです。
どうやって英会話力を上げるべきか?
最低でもTOEIC600点をとって、面接も上手くいき、合格したら晴れてキャビンアテンダントとしてのキャリアをスタートできるわけですが、本当に英語力が求められるのはそこからです。
採用はTOEICで通過できるかもしれませんが、接客はTOEICではできません。本当に求められる能力は”英会話ができるかどうか”になります。もちろん社内研修などがあるかもしれませんが、自分でも英語学習を続けていく必要があるでしょう。
そこでキャビンアテンダントさん向けの英語学習法をご紹介します。もちろん採用面接前の対策としても使えます!
英会話スクールに通う
やはり一番いいのは英会話スクールに通うこと。お金がかかるイメージがありますが、グループレッスンであれば1回500円で受けられるスクールもあります。ですので新卒でCAを目指している方は、そのようなところを利用しましょう。
グループが苦手な方はマンツーマンレッスンもありです。都内にはマンツーマンが1回2000円程度で受けれる「イングリッシュビレッジ」があります。このように学生にも優しいところも多いのでぜひ。
また、社会人の方で転職でキャビンアテンダントを目指している方におすすめのスクールは英語コーチング系のスクールです。料金は高いですが、短期間の科学的英語トレーニングで本質的な英語力を鍛えることができます。特に対策せずTOEICスコアも200〜300点ほど上げれるので一石二鳥です。
英会話カフェに通う
とにかくアウトプット量を増やして、英会話力を鍛えたい方におすすめなのが、英会話カフェです。これは英会話スクールのグループレッスンをさらにカジュアルにしたようなサービスです。外国人の先生1人に対して複数の生徒がテーブルを囲んで、フリートークを楽しむスタイルです。
先生はワーホリできてるアルバイトのパターンが多いので、英語の授業をしてくれるわけではないのですが、アウトプットはたくさんできます。
なんといっても特徴は料金が安い点です。1回2000円を払えば、3時間でも4時間でもアウトプットできる英会話カフェもあります。東京であれば高田馬場にあるミッキーハウスという英会話カフェがまさにその料金でやってるので、コスパよく英会話練習をしたいならぜひ遊びに行ってみてください。
独学をする
個人的に独学はおすすめしてません。なぜなら高確率で間違ったやり方をしてしまいますし、非効率で、時間を無駄にする可能性が高いから。
語学留学する
フィリピンなどコスパよくできる語学留学もおすすめです。中にはキャビンアテンダントになるためのコースを提供している語学学校もあるのでそうしたところもいいでしょう。またスパルタ系の学校もあり、そこでは日本語禁止で、毎日詰め込み学習が行われます。キャビンアテンダントになるための就活まで時間がない人にはありだと思います。
まとめ:英語力で夢を叶えよう
この記事ではキャビンアテンダントになるのに必要な英語力についてお話ししました。
CAになるために必要な英語力は意外と低いです。
TOEIC600点というのは誰でも超えられるラインですので、独学またはTOEICスクールに通ってスコアを伸ばしましょう。
そしてぜひANAやJALでの仕事を勝ち取って欲しいです!
Good Luck!
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