この記事で「TOEIC講師になるには?」という疑問にお答えするべく、数々のTOEICスクールを取材してきた私が、講師になる方法をご紹介します。
TOEIC講師になるには?
TOEIC900以上がないと厳しい
TOEIC講師になるためには、最低でもTOEIC900点は必要だと考えてください。
多くのTOEICスクールの求人を見ても、TOEIC900点を条件としているところが多いです。たまに850点以上としているところもありますが、給料の高いちゃんとしたスクールだともっと高い条件を設定しています。
そもそもTOEIC800点台だと、まだまだ英語の知識で欠けている部分が多く、プロのTOEIC講師として指導するのは難しいかと思います。
私はTOEIC950点以上を持っていますが、それでもまだまだ他人に教えれるレベルではなく、学ぶべきことの方が多いと感じているくらいです。
これは謙遜でもなんでもなく、いまだにTOEICのリーディングでもリスニングでも勘で答えている部分は多いのです。
ですからTOEIC講師になりたいと考えている方は最低でも900点台、できれば990点満点を目指しましょう。
TOEIC900点を活かせる仕事24選:スコアを利用して稼ぐ
リーディングの指導力
高いスコアを持っているだけではTOEIC講師になれません。
リーディングで言えば正確な語彙や文法知識と、それを教える能力が必要となります。
おそらく英会話がある程度できる人だと、感覚でTOEICも解けてしまうのですが、TOEIC講師になるにはその感覚を、論理に落とし込んで説明する必要があります。正解である理由、不正解である理由を明確に答える必要があるわけです。
さらに「リーディング力を伸ばす勉強法」についても知る必要があります。
ただ答えを教えるだけではリーディング力も語彙力も文法力も伸びません。
どうやったらリーディング力が伸びるのか?その勉強法を教え、実践してもらうことでスコアは伸びていきます。これはコーチングの領域でもあります。
ですのでTOEIC講師には知識を教える「ティーチング」の部分と、学習法を指導する「コーチング」の2つの要素が必要なのです。
もちろんティーチングもコーチングも、研修などで教えてもらえるので、そこで鍛えていきましょう。
リスニング力の指導力
高いスコアを持っているだけではTOEIC講師になれません。
「どういう勉強法をしたらリスニング力が上がるのか」を教える能力が求められます。ここはTOEIC講師として難しいところかもしれません。
なぜならハイスコアを持ってる人でも、なぜ英語が聞けるようになったのか自分でもよく理解してない人が多いからです。
仮に自分なりのやり方があったとしても、それが他人にも再現性の高い方法かわかりません。
TOEIC講師になるのであれば、どうやったらリスニング力が上がるのかを勉強する必要があるでしょう。
もちろんこの部分に関しては、研修などで教えてもらえるので、そこで鍛えていきましょう。
英会話力もあるといい
これはTOEIC講師になる上で必須ではありませんが、個人的には英会話力もあった方がいいと考えています。
なぜなら英語を話せることで、TOEICに関する理解も深まりますし、講師としての威厳もつけることができます。
やはりTOEICスコアを持ってるだけでは、英語ができるとは言えません。いくら990点満点を持っていても、話せないのであればそれは日本でしか通用しません。
しかしTOEICスクールに通う多くの方は、TOEICスコアを取得して、いい会社に入ったり、留学したりして、将来は海外で活躍するという志を持ってる方が多いです。
ですから講師としても英会話力があることは望ましいことなのではないでしょうか?
コミュニケーション能力は大切
TOEICを教えるのが上手いだけでは、生徒様には満足してもらえないでしょう。
指導力はもちろんのこと、それに加えて魅力的な授業を提供することが重要です。それはコミュニケーション能力とも言い換えられます。
生徒様のことをよく観察して、彼らがどんなとこでつまづいているのか?なぜ授業を楽しめてないのかを理解しましょう。
そして彼らが興味を持てる授業を提供することで、TOEIC講師としての評価も上がるでしょう。
英語学習はいかに続けられるかが鍵ですから、生徒様に楽しんでもらうことは、結果的にTOEICスコアの向上につながります。
TOEIC講師の面接から採用まで
TOEIC講師の面接から採用までの流れは、塾講師のそれと似ています。概ね以下の内容になります。
- 面接
- 英語能力試験
- 模擬授業
日本語での面接
面接では、普通の仕事と同じように以下のことが聞かれるでしょう。
- 自己紹介
- なぜTOEIC講師になろうと思ったのか?
- なぜ当スクールに応募しようと思ったのか?
- どのようにTOEICスコアを上げたのか?
- 海外留学などの経験は?
- 長所
- 短所
- 入社後に目指すこと
- いつから働けるか?
- 勤務地
英語能力試験
TOEIC講師の採用では、英語能力試験もあることが多いです。内容はTOEICの模試をそのまま解くパターンが多いので、しばらくTOEICの試験を受けてない人は最新の参考書などを買って、知識をアップデートさせておくことをおすすめします。
模擬授業
スクールによっては模擬授業をさせるところもあります。応募者に実際行われる形式で授業をさせて、TOEICの知識があるか、そして教える素質があるかを判断します。形式はスクールによって異なりますが、採用型の人が生徒役を行うこともあります。
いずれにせよTOEICの知識があって、正解不正解を論理的に説明できる能力があれば問題ありませんので、TOEIC900点以上ある方はご自身の英語力に自信を持って、リラックスして臨むことが重要です。
TOEIC講師の魅力
近年、グローバル化が進む中で、英語力がますます重要視されるようになっています。
そして日本ではそれを測る指標としてTOEICが使われています。このテストに関しては「本当の英語力が測れない」など様々なことが言われていますが、
「英語力があればTOEICスコアは高い、無いと低い」という歴然とした事実があります。また小手先であげれる範囲も限られているので、TOEICは英語力をある程度反映していると言えるでしょう。
そして今後もTOEIC重視の流れは続きます。
なのでTOEICを教える専門家として活躍するTOEIC講師は、今後も必要とされ続ける職業の一つとなるでしょう。
ここではTOEIC講師の魅力について、ご説明させていただきます。
自分の得意なことを仕事にできる
英語って楽しくないですか?唐突にすいません。笑
少なくとも私は好きですし、英語を話すのは楽しいです。
おそらくTOEIC講師になろうと考えてる多くの方も英語が好きなのではないでしょうか?
それは皆さんが英語が得意だからだと思うのですが、得意なことを仕事にできるのはとても素敵なことだと思います。
すでに高いスコアを持たれてる人ならTOEICを教えるのにほとんど苦に感じることがないでしょうし、むしろ自分の知識を誰かにシェアできるのは楽しいことだと思います。
またそれで誰かに喜んでもらえるなんて、こんな良いことなくないですか?
普通の会社で働いている多くの方は、得意でもなければ好きでもないことをしています。毎日苦労しながら仕事をしてるはずです。
一方、得意なTOEICそして英語を活かせるTOEIC講師をするというのは、あなたにとって天職でしょう。
もちろん職場によっては大変なこともあるかもしれませんが、高い英語力を持っていて、ちゃんと指導できているのであれば文句も言われませんので、これほどいいことはないでしょう。
人々の成長を手助けを直接できる
TOEIC講師の魅力は、自分の得意なことであるTOEICで、人々の英語力の向上と夢の実現をサポートできることでしょう。
そして何といっても、それを目の前に見ることができ、直接感謝されることが魅力です。
「先生のおかげでANAのCAになることができました。(CAになるにはTOEIC600が最低必要)」
「先生にTOEICを教えてもらって、今ではアメリカに留学しています。」
「航空管制官になる夢が叶いました!」
このようなことを言われたら最高ですよね。
普通の仕事ではこのように自分がやったことの結果が目の前に現れたり、人々に直接感謝されるということはありません。
多くの仕事は細分化されており、自分が誰のために何をしているかすら見えにくいですし、感謝されることも滅多にありません。
それがTOIEC講師だとあり。しかも接客業のような簡単な仕事ではなく、あなたにしかできない英語のスキルを使った結果感謝される。これはTOEIC講師の魅力でしょう。
生徒様の成長を数字で見れる
私が働くならTOEIC講師は英会話講師よりも良いと思う理由は、生徒様の成長を数字で見れる点にあります。
英会話教室の場合だと、生徒の英語力がどれほど伸びたかはあまり見られてない印象がありませんよね。英会話力というのが数値化しにくいものなので仕方ありません。
しかしながらTOEICの場合、あなたの指導力、そして生徒様の努力の結果がそのまま数字に現れるので、
スコアが伸びたらあなたの指導が上手かった、生徒様の努力をサポートできたなどの自己評価を与えることができるでしょう。
またこれは実績として他のTOEICスクールに転職するときにも使えるでしょう。
日本のためになる
TOEICそして英語を教えることは、日本のためになります。これは仕事をする上で大きなやりがいとなるでしょう。
知っての通り、多くの日本人は英語を話すことができません。義務教育で何年も英語の授業を受けているにも関わらずです。これはつまり6年近くの時間を無駄にしたといってもいい。
そして英語ができないことで、日本企業は確実にグローバル経済の中で損をしています。
あなたがTOEICそして英語を教えることで、生徒様の英語力が上がり、ひいては日本がより豊かになることに貢献できるでしょう。
もちろんTOEICでは本当の英語力は上がらないという話もありますが、少なくともライティングやリスニングの能力は上がってるわけですから、あなたの指導によって1mmでも日本の英語力は上がるのです。
手に職をつけれる
TOEIC講師は経験が増すほど、手に職がつきます。つまりずっと食うに困らない状態になるでしょう。
理由はいくつかあるのですが、まずTOEICそして英語指導の仕事は何年も需要が高いのです。常に英語ができなくて困っている人がいるということ。
そしてその流れはグローバル化によってより加速し、今後もTOEIC講師の仕事は無くならないでしょう。
またTOEICの指導スキルは汎用性が高いので、他のスクールでも簡単に活かすことができます。どこかをクビになっても他で働けば良いだけですし、最悪フリーランスという手もあります。
給料・時給が高い
さらに給料も時給1500〜2500円と日本の平均時給から見てもかなり高いのもTOEIC講師の魅力でしょう。アルバイトであれば短い間にサクッと働いて稼ぐことも可能です。
在宅ワークできる
TOEIC講師は在宅ワークできることも多いです。英会話はどうしても会話が重視されるものなので、オンラインだと微妙なニュアンスが伝わらなかったり、レスポンスに違和感を感じるため、対面での授業をせざるを得ないことがあります。
しかしTOEICに関しては、日本語での指導になりますし、TOEICには絶対的な答えがありますので、ニュアンスなどを対面で伝える必要もありません。
ですので在宅ワークOKであることが多いです。その方が生徒さん的にも会社的にも、講師的にも嬉しいですよね。
TOEIC講師になるためにすべきこと
TOEIC900点以上取る
TOEIC講師を目指している方で、「私TOEIC800点しかないから無理かな…」という方がいたら、絶対に諦めないでください。
なぜならTOEIC900点台を取るのは全然難しいことではないので。やり方さえ間違えなければ800点から900点は、2ヶ月程度で行けます。
独学でやってると800点と900点の間に大きな壁があるように感じますよね。さぞ900点の人は高い英語力があるのだろうと。
しかしながら実際のところどちらの点数も実力差は大してありません。だって2ヶ月もあれば到達できてしまうわけですから。
私はレベルの高いTOEICスクールに通って、1日1時間の勉強を2ヶ月やっただけでTOEIC800点台から980点まで行けましたので、
皆さんもなるべく早くTOEIC講師になりたいなら、そのようなスクールに通って効率的にスコアを上げてしまった方がいいと思いますよ。
誰かにTOEICを教えてみる
TOEIC講師になるには、高い指導力も求められます。もちろん研修などでやり方はしっかり教えてもらえるので問題はないのですが、個人的には講師になる前に、身近な人にTOEICの指導をしてみるのをおすすめします。
自分でやることで以下のことがわかるでしょう。
- 初心者は何から教えればいいのか?
- どうすれば理解してもらえるのか?
- どうすれば楽しんで英語を学んでもらえるか?
たとえ少ない経験だとしても、これらは面接の時に役立つはずですし、実際に採用されTOEIC講師として指導するときにも、いいスタートを切れるはずです。
また個人で教える経験をしたら、そのままフリーランスのTOEIC講師をできる可能性もあります。
留学などをして英語力に磨きをかける
TOEICスコアは900点あるけど、英会話が全然できなくて自分の英語力に自信がないという方は、留学などで英会話力を鍛えることもいいことだと思います。
やはりTOEICだけしかできない人より、英会話もできる人の方がTOEIC講師としてのレベルも高いと思いますし、生徒そして企業からの評価は上がるでしょう。
何より英会話が話せるようになることは、自分のためになります。
TOEIC講師の給料・時給
TOEIC講師の給料・時給は1500円〜3000円となっています。
グループ、マンツーマン、コンサルティング型と授業形態によって異なりますが、大体上記のレンジに収まります。
グループレッスンのTOEIC講師の方が給料は高い傾向にあります。
しかしながらレベルの高いTOEICスクールであればマンツーマンでも、2000円以上の時給になるので、
一般的な仕事と比べるとかなり給料水準は高いです。
ですので一度TOEIC講師になれたら、食いっぱぐれることのない仕事と言っていいでしょう。
まとめ:英語の仕事の中でもTOEIC講師はトップクラスでおすすめ
本記事では「TOEIC講師になるには?」について書かせていただきました。
TOEIC講師はになるには、TOEIC900点というハードルがあり、そこに難しさを感じている方々もいるかもしれませんが、
いざTOEIC講師になることができれば、これほどいい仕事はないです。
まず得意なことを仕事にできるので、苦になりません。また自分が指導した生徒さんの成長を数字として見れることもやりがいになるでしょう。
また時給1500円〜3000円と給料水準も高いので、副業としても効率よくお金を稼ぐことができます。
ぜひTOEIC講師を目指してみてください!
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