ーキングホリデー制度は、日本と協定を結んでいる国や地域で、働きながら一定期間の休暇を過ごすことができる制度。2023年現在29の国と地域でワーホリができます。
ワーキングホリデービザは、対象年齢が18歳~30歳と、若者限定の特別なビザです。滞在期間中は滞在先や旅行先に制限はなく、現地に滞在しながらアルバイトもできるのが特徴です。
詳しい制度については、すでに皆さんもご存知でしょう。もしくはすでにワーホリ中の方もいるかもしれませんね。
ワーホリに関して気がかりなのは、帰国後、転職活動は上手くいくのか?ですよね。
本記事では、「ワーホリデーから帰国後の転職は難しいのか?」という疑問に答えるために、ワーホリデー経験者の転職状況や課題、そして成功するためのポイントを解説します。
本記事を通して、ワーホリデー経験者が帰国後の転職活動でどのようなアプローチを取るべきか、また、どのようにして自分の経験を活かすことができるのかを理解し、自身のキャリアプランニングに役立てていただければ幸いです。
ワーホリデー経験は一生の宝となるものです。その貴重な経験を、帰国後の転職活動に活かしていきましょう。
ワーホリ後の転職は有利or不利?
ワーホリをすることが帰国後の就活で有利になるか、不利になるか?についてですが、
結論から言うと、不利になる場合もあるし、有利になる場合もある。
曖昧な表現で申し訳ないのですが、こうとしか言えないです。
例えば「英語が話せない人がワーホリ中に、語学学校に通い英語を話せるようになり、アルバイトもした」という経験が作れれば、それは転職で有利になるでしょう。
以前のあなたよりも成長したわけですから、それは以前よりも高い年収が得られる可能性が高くなるのは当たり前です。
上記は一例ですが、そのほかにも有利になるパターンはあります。また逆に不利になるパターンもあるので、それぞれ詳しく解説します。
ワーホリ後の転職が有利になるパターン
- 高いレベルの英語力を身につけた
- ワーホリ中になんらかの仕事をした
- ワーホリ中にSNSなどで発信活動を行い、ビジネスの知見を身につけた。
- TOEIC800点台を取得した
- 海外で人脈を作ることができた
これらが重要となるでしょう。まとめると「英語力を話せるようになったか?」「英語以外の何か能力を身につけたか?」「TOEICなど客観的に英語力を証明するものはあるか?」の3点が重要。
特に、ワーホリをする方の中には英語があまり話せない方もいると思いますが、最低限帰国前に英語を話せるようにならないと、
「ワーホリで何してたの?」と言われてしまう可能性が高いです。
ですので、英語を話せるようになることを最重要課題とした上で、それを証明するためのTOEICスコアの獲得も、ワーホリ後の転職を有利に進めるために必要です。
ちなみに社会人の場合、上記で述べた以外の部分は評価されないと考えるべきです。
大学生であれば「海外のボランティアに参加しました」「世界30カ国を旅しました」といったストーリー性のあるものも評価される可能性がありますが、
社会人の場合は、むしろそれらの話をすると不利になる可能性があります。それについては次にお話しします。
ワーホリ後の転職が不利になるパターン
ワーホリが転職に不利になるパターンは次の通り。
- ワーホリしたけど引きこもっていた
- 英語が話せるようにならなかった
- TOEICスコアなど英語力を証明するものがない
- 海外で遊んでいたと思われる
- すぐ会社を辞めると思われる
特に太線で示している通り、「海外で遊んでいたと思われる」「すぐ会社を辞めると思われる」点は注意。
日本には「遊んではいけない」「休んではないけない」「仕事はずっと同じ会社で続けなければいけない」という風潮があります。
そうした風潮が強い会社にワーホリ後に転職する場合には、ワーホリをしていたことが不利に働く可能性もあるでしょう。
個人的には、社会人の方が人生を謳歌するために1年ほど海外で休むのもとても素晴らしいことだと思いますし、人生を豊かにするものなので、ぜひやるべきだと思いますが、
それを許さない日本社会があるのも事実です。
「こいつはまたすぐ辞めるかもしれないから、不採用にしよう。」と考える可能性もあります。
なので社会人の方で、ワーホリ後にもいいキャリアを続けていきたいと考えるのであれば、最低でも英語力を身につけることを目標にワーホリする必要があります。
帰国後の転職を成功させるために、ワーホリ中にすべきこと
- とにかく英語力を上げる
- TOEICスコアを800点台にまで持っていく
- バイトやインターンシップ
- 英語以外のスキルを身につけろ
- 人脈を作れ
とにかく英語力を上げる
とにかくワーホリ後の転職を成功する上で大切なことは、英語力を上げることです。
この結果が残せないと、ワーホリ後の転職で評価されることはないでしょう。むしろ「海外で遊んでた」というレッテルを貼られ、ワーホリがデメリットになる可能性も少なからずあるでしょう。
遊んで何が悪いと私は思いますし、ワーホリって休暇のための制度でもあるんですけどね。笑
なのでワーホリ中の最大の目的は英語に!(もちろんほかに目的がある人はそれをしましょう!英語に捉われる必要はありません。)
そのためにワーホリ前の勉強もしておくといいでしょうし、「どうやったら英語話せるようになるのか?」を考えて戦略を立てるべきです。
そしてワーホリ中も語学学校の授業を受けて満足ではなく、授業時間外で必死に自分に必要な知識を頭に叩き込みましょう。
また積極的に遊びましょう!
海外で面接官があなたの行動を見ているわけではありません。遊んでても、結果的に英語ができるようになればOK。海外の友達と飲みに行ったりして、積極的にアウトプットをして、英語ペラペラになってください。
そしてワーホリ後の転職で、「毎日机に向かって必死に勉強し、ボランティア活動に参加することで話せるようになりました」と言えばいいのです。
英語ができるようになったのであれば、誰も文句は言えません。
TOEICスコアを800点台にまで持っていく
「英語を話せるようになりました」とは履歴書には書けないので、英語力の証明のためにTOEICスコアを取りましょう。
最低でも800点台、できれば900点台を取ることが理想です。
今そこまでスコアが高くない人からすると、こんなハイスコア取れるの?と感じるかもしれませんが、
実際のところそんなに難しくありません。
少なくとも英語を高いレベルで話せるようになれば、少しのTOEIC対策をするだけで800点は軽く超えますよ。
後でデータを出しますが、TOEICスコアは間違いなくワーホリ後の転職で有利に働きますので、ぜひ頑張ってください。
バイトやインターンシップ
ワーホリ中にバイトやインターンシップをするのは、その後の転職において有利となるでしょう。
バイトやインターンをしてたということは、現場で使える英語力があるという証明ですから、企業からしたらそのような人間は絶対に欲しいはずです。
また海外で仕事をすることは、英語力アップにもつながります。
もちろん簡単ではないですが、自分ができる仕事からスタートしてみてはいかがでしょうか?
もしかしたらそのまま「日本で働く意味がない」と考え始めてしまうデメリットもあるかもしれませんが。笑
英語以外のスキルを身につけろ
英語以外のスキルがあると、それもワーホリ後の転職で有利になるでしょう。
具体的には、SNSやYouTubeなどで海外生活に関する情報発信をして、少額でもいいのでお金を稼げれば、それはビジネス的な視点を養うことができます。
その他にもできることはあるかもしれませんが、やはり情報発信が最も手軽で、英語を学びながらできるので個人的にはおすすめです。
人脈を作れ
ワーホリ中に作った人脈がワーホリ後の転職で役立つというのは、たまに聞きます。
これは語学留学の事例ですが、例えばフィリピンの社会人向け語学学校などでは、多くの日本企業の社員さんが夏休みなどの長期休暇を利用してきています。そのほかにも起業家の人がいたりします。
留学中にその人たちと仲良くなれば、フィリピン留学中に内定が決まるみたいなこともありますからね。
ワーホリでも人伝てであなたが欲しい仕事が見つかるかもしれません。
帰国後の転職で成功するワーホリ術
ワーキングホリデー(ワーホリ)を最大限に活用するためには、以下のようなポイントに注意して計画と実行を行ってください。
目標を明確にする
この記事では散々、ワーホリ後の転職のことを考えたら「英語力の向上させよう」と書きましたが、別に転職のことを考えならければ、それは無視していいです。
しかしながらワーホリをより充実したものにするには、目標を以下のように明確にするべきでしょう。
- 徹底的に人生の休暇を謳歌する
- その国の歴史について研究する
- 海外に滞在しながらプログラミングのスキルを磨く
- フランスに滞在して、フランス料理をマスターする
あなたがしたいことであれば何でもいいのです。
遊びでも、休暇でも、勉強でも、仕事でも、ダラダラ過ごすでも。
一番良くないのは「日本と変わらない生活をする」ことです。
せっかくワーホリビザとってその国に滞在しているのに、現地の人と関わらず、現地でしか学べないことや経験できないこともせず、
ただ何となく語学学校に通い、部屋に帰ってYouTube、SNSを見て、ご飯を食べて寝る。
これではそもそもワーホリをしている意味がないですよね?
おそらく自分で振り返っても「お金と時間の無駄だったな」としか感じないはずです。
一方、何らかの目標があれば、ワーホリはどんな形であろうと有意義になるでしょう。
「人生の休暇」だとしても、大いにリラックスそしてリフレッシュして、新たな人生の知見を手に入れることができるかもしれませんし、ワーホリ後の仕事もやる気が出るでしょう。
英語を話せる状態で行く
ワーキングホリデーを最大限活用するには、やはり事前にある程度英語をできるようにしておくべきでしょう。
おそらくワーホリをする8割くらいの方は、英語を話せないと思います。
そしてそのままで状態で海外に行っても、ワーホリを活かすことができないでしょう。
私はヨーロッパでの語学留学を1年経験し、フィリピン留学も3回ほど経験し、英語学習歴は7年近くありますが、英会話がある程度できるようになるには、1〜2年ほどかかりました。
ワーキングホリデービザは一年が有効期限ですが、そのうちの数ヶ月で英語力ゼロの状態から、ネイティブたちの中で働ける英語力を身につけられる人はほとんどいないと思います。
その場合、英語以外の仕事やインターンの経験はほとんど得られないことになります。
ですのでワーホリを最大限有効活用するなら、事前にある程度英語を話せるようになっておいた方がいいでしょう。
シェアハウスに住む
シェアハウスに住むのは、ワーホリを成功させる上で重要な項目の一つでしょう。
その理由は単純で、英語力の向上につながるから。そして人脈が広がる可能性が高いから。
シェアハウスに住むと嫌でも外国人とコミュニケーションをとることになります。英語が苦手だとしても、どうにかして意思疎通を図ろうとしたり、理解できないことは調べようとするはず。
すると英語力は自然と上がっていきます。
逆に1人で暮らしていると、語学力を上げるには”意志の力”が必要になります。自分を鼓舞して学習をしないといけないので、辛いと思います。
費用的にもシェアハウスの方が安く住むので、おすすめです。
ハードルの低い仕事から始める
「せっかくワーホリに来たのだから、ネイティブに囲まれた中で仕事するぞ」と意気込む気持ちもわかりますが、
個人的には日本語を使う仕事でもいいのではないかと感じます。
もちろん英語がすでに堪能であるのなら、バリバリ現地人に混ざって仕事するのがいいですが、
英語が話せないのであれば、まずはハードルの低い仕事から始めた方がいいと思います。その中でも英語を使うことはあるはずなので。
むしろ少しずつ自分に合ったレベルの英語環境からスタートした方が、伸びるので、仕事も日本語が主体の方がいいかと思います。精神的にもいいと思いますよ。
記録を残す
ワーホリでの経験や学びを記録しておくことで、帰国後の転職活動やスキルのアピールに役立てることができます。
ブログやSNS、YouTubeでワーキングホリデーや英語学習、自分が海外でしていることに関する情報発信をすることで、自分の意識も高まります。
またYouTubeやSNSでの発信活動は上手くいけば、お金を稼ぐこともできます。そのまま独立できる可能性もあります。
例え独立しないにしても、視聴者のことを考えてコンテンツを作ったり、視聴者を集めようと努力することで、ビジネス的視点が身につきます。
これは確実にワーホリ後の転職の役に立つスキルですので、ぜひやってみてください。
ワーホリで転職が有利になる仕事
ワーホリ中に語学学校に通うなどで、英語を話せるようになった前提にはなりますが、ワーホリ後に有利になる仕事を紹介します。
基本的に英語以外の部分が転職で評価されることは、相当大きなことを成し得ない限りはないので、英語に焦点を絞って紹介します。
ビジネス系
- 外資系コンサル
- 外資系金融
- 商社
- 外資系IT
旅行系
- キャビンアテンダント
- パイロット
- グランドスタッフ
- 航空管制官
- 入国審査官
- ホテル
語学系
- 通訳者
- 翻訳者
- 英会話スクール講師
- TOEICスクール講師
- 中高の英語教師
それぞれ解説します。
ビジネス系
外資系コンサル
代表的な企業:マッキンゼー、ボストンコンサルティング、A.T.カーニー、アクセンチュア、デロイトトーマツ
英語力が有利な理由: グローバルな案件が多く、英語を使って海外のクライアントやチームメンバーとコミュニケーションが必要です。英語力があることで、円滑なプロジェクト進行や情報共有が可能になります。
外資系金融
代表的な企業:ゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガン・スタンレー
英語力が有利な理由: 国際的な金融取引や海外の市場動向を把握するため、英語力が不可欠です。英語力があることで、より効率的な情報収集や海外のクライアントとの交渉が可能になります。
商社
代表的な企業:三菱商事、三井物産、伊藤忠、住友商事、丸紅
英語力が有利な理由: 商社では、国際取引や海外市場開拓が日常業務であり、英語でのコミュニケーションが必要です。英語力があることで、海外取引先との交渉や新たな市場への進出がスムーズに行えます。
外資系IT
代表的な企業:Apple、Amazon、Google、Meta、Microsoft、Tesla
英語力が有利な理由: グローバルな開発チームや海外の顧客と連携が必要で、英語での技術情報や要件の共有が求められます。英語力があることで、国際的なプロジェクトへの参加や技術的なサポートが可能になります。
旅行系
キャビンアテンダント
代表的な企業:ANA、JAL、デルタ航空、エールフランス、ブリティッシュエアウェイズ
英語力が有利な理由: 国際線では、様々な国籍の乗客と対応するため、英語力が重要です。英語力があることで、乗客へのサービスや安全対策の説明が円滑に行えます。
パイロット
代表的な企業:ANA、JAL、デルタ航空、エールフランス、ブリティッシュエアウェイズ
英語力が有利な理由: 航空業界の国際標準言語が英語であるため、管制官とのコミュニケーションや航空関連情報の理解に英語力が必要です。英語力があることで、安全な飛行が可能となります。
グランドスタッフ
代表的な企業:ANA、JAL、スイスポート
英語力が有利な理由: 国際線ターミナルでは、様々な国籍の乗客や航空会社スタッフと対応するため、英語力が重要です。英語力があることで、チェックイン手続きや搭乗案内、問い合わせ対応がスムーズに行えます。
航空管制官
英語力が有利な理由: 航空業界の国際標準言語が英語であり、パイロットや他の航空管制官とのコミュニケーションが英語で行われます。英語力があることで、正確で迅速な指示や情報共有が可能となり、安全な航空交通を維持できます。
そもそも英語力がないと転職できないので採用で有利に働くことはないですが、平均年収は500〜700万と他の職業よりも収入面で有利です。
入国審査官
英語力が有利な理由: 入国審査では、世界中から来る旅行者やビジネスマンと対応するため、英語力が重要です。英語力があることで、入国手続きや質問に対する回答がスムーズに行え、円滑な審査が可能になります。
ホテル
代表的な企業:マリオット、ヒルトン、ハイアット、フォーシーズンズ
英語力が有利な理由: ホテル業界では、国際的なお客様と対応することが多いため、英語力が不可欠です。英語力があることで、チェックイン・チェックアウト手続きや客室案内、観光情報提供などのサービスが円滑に行えます。
語学系
通訳者
英語力が有利な理由: 通訳者は、英語と母国語を流暢に話すことが求められ、異なる言語間でのコミュニケーションを円滑に行う役割があります。高い英語力があることで、より正確で自然な通訳が可能となり、クライアントのニーズに応えられます。
翻訳者
英語力が有利な理由: 翻訳者は、英語と母国語の文章を正確に翻訳する能力が求められます。高い英語力があることで、原文の意味やニュアンスを正確に理解し、適切な翻訳が可能となります。
英会話スクール講師
代表的な企業:ECC、イーオン、ENGLISH COMPANY
英語力が有利な理由: 英会話スクール講師は、生徒に英語を教える役割があり、英語力が高いことが求められます。高い英語力があることで、生徒に正確な発音や表現を教え、効果的なコミュニケーションを身につけさせることができます。
TOEICスクール講師
代表的な企業:TAC、アイザック、ECC、イーオン、ENGLISH COMPANY
英語力が有利な理由: TOEICスクール講師は、生徒にTOEIC試験の対策を指導する役割があります。高い英語力があることで、試験の問題や解答に関する詳細な解説ができ、生徒のスコア向上に貢献できます。
中高の英語教師
英語力が有利な理由: 中高の英語教師は、生徒に英語の基礎から上級レベルまでの教育を行う役割があります。高い英語力があることで、正確な知識や表現を生徒に伝え、効果的な学習を促進できます。また、英語力が高い教師は、生徒の英語学習へのモチベーション向上にもつながります。
これらの職種では、高い英語力があることで、国際的なコミュニケーションの円滑化、業務効率の向上、顧客満足度の向上、教育効果の最大化など、様々な面で有利に働きます。英語力を磨くことで、これらの職種での成功に大きく寄与できるでしょう。
英語力はワーホリ後の転職で有利になるデータ一覧
結論から言うと、英語力があるとワーホリ後の転職でとても有利になります。データを用意したのでご覧ください。
英語力があると平均年収740万円。ないと610万円
日本のビジネスパーソンを対象とした調査によると、英語力が高いほど年収が高くなる傾向があります。
例えば、ビズリーチが2017年に実施した調査では、TOEICスコア800点以上のビジネスパーソンの平均年収は約740万円であり、TOEICスコア600点台の平均年収は約610万円でした(ビズリーチ, 2017)。この結果からも、英語力が高いと報酬が高くなる可能性が示唆されます。
グローバル企業の約74%は英語力を求める
グローバル企業においても、英語力が重要視される傾向があります。
エン・ジャパンが2020年に実施した調査によると、グローバル企業の約74%が英語力を求めており、そのうち約28%が日常業務で英語が必要とされるポジションだとされています(エン・ジャパン, 2020)。
英語力があると転職成功率は60%。そうでないと47%
英語力が転職成功率にどのように影響するかを調べたデータもあります。ダイヤモンド・オンラインが2017年に実施した調査では、英語力があるビジネスパーソンの転職成功率が約60%であり、英語力がない人の転職成功率が約47%であることがわかりました(ダイヤモンド・オンライン, 2017)。
この結果から、英語力があることで転職市場でも有利になることが示唆されます。
英語を使う仕事は年収が高いから求人倍率が3.1倍
英語を使う仕事の求人倍率も、英語力が転職活動でどれくらい重要かを示す指標の1つです。
マイナビが2018年に実施した調査では、英語を使う仕事の求人倍率が平均3.1倍であるのに対し、英語を使わない仕事の求人倍率は平均2.4倍でした(マイナビ, 2018)。この結果から、英語を使う仕事への競争が激しくなっていることがわかります。
つまり英語を使う仕事は年収面などでより良い条件が出されており、それに人が殺到している状況。
英語力が高いと2年早く昇進できる
英語力があることで、プロモーションのチャンスも広がります。ビズリーチが2017年に実施した調査では、英語力が高いビジネスパーソンほどプロモーションのチャンスが多いことが示されました。この調査では、TOEICスコアが800点以上のビジネスパーソンの平均昇進年数が約8.4年であるのに対し、TOEICスコアが600点台のビジネスパーソンの平均昇進年数は約10.7年でした(ビズリーチ, 2017)。
これらのデータから、英語力が転職活動やキャリアにおいて重要であることがわかります。ただし、英語力が必要な職種や業界もありますので、自分の目指す職種や業界に応じて英語力を磨くことが重要です。
ワーホリ中どれほどTOEIC上げれば帰国後に有利になる?
結論から言うと、ワーホリ後の転職ではTOEIC800点台から評価されると考えてください。いかスコア別の評価になります。
TOEICスコア 600点以上
スコアが600点以上ある場合、一般的なビジネスシーンで英語を使用することが可能とされます。ですので国内の企業で英語を使用する機会がある職種や、英語を使用することが求められる企業での転職活動が有利になります。
TOEICスコア 730点以上
スコアが730点以上ある場合、英語力があると評価される企業が増えます。多くのグローバル企業では、730点以上が一定の英語力を持っているとみなされることが多いです。このスコアがあれば、海外とのコミュニケーションが頻繁に発生する職種での転職活動が有利になります。
TOEICスコア 860点以上
スコアが860点以上ある場合、高度な英語力があると認識されます。このレベルの英語力を持っていれば、英語を母国語としない国際的な環境で働くことが可能です。また、英語を活かした専門職(例:翻訳家、通訳、外資系企業のマネージャー等)での転職活動が有利になります。
これらのスコア目安はあくまで一般的な傾向であり、企業や業界、職種によって求められるスコアが異なることがあります。
目指す業界や職種の求人情報や企業の採用要件を確認し、自分に適した目標スコアを設定することが重要です。
ちなみに600点以下のTOEICスコアに関しては、英語力があると言えるレベルではないので、評価されることはないでしょう。
TOEICスコアと年収
年収 | |
スコアなし | 379万円 |
300点未満 | 374万円 |
300点台 | 419万円 |
400点台 | 434万円 |
500点台 | 437万円 |
600点台 | 436万円 |
700点台 | 459万円 |
800点台 | 487万円 |
900点台 | 534万円 |
評価ゾーンは大きく以下の4つに分かれることがわかります。
- スコアなし〜300点台:平均390万円
- 400点台〜600点台:平均435万円
- 700点台〜800点台:平均473万円
- 900点台 :平均534万円
900点台だけ明らかに頭一つ抜けていることがわかります。これはTOEICスコアが高いと言うより、現場で使えるレベルの英語力があるからだと思います。そのため昇進も早く、平均年収が上がっているのでしょう。
また900点台を取れる地頭の良さが、仕事での成績につながっていることも考えられます。
まとめ:ワーキングホリデーは転職後の人生をより豊かにする
この記事ではワーキングホリデー後の転職に関して色々話しました。少しネガティブな話も多かったと思いますが、
個人的には、世間にどう思われるとか考えずワーホリをしてほしいです。
私も20歳の時にヨーロッパに留学して以来、ずっと海外を飛び回るような生活をしていますが、
それ以前の人生とは比べ物にならないくらい、人生が豊かになっています。
昔は自分にも他人にも寛容になれない性格が嫌でしたが、今では大体のことが許せてしまいます。笑
そしてより落ち着いた心で生きていられてます。
皆さんも日本での仕事や生活に飽きて、海外を見てみていからワーホリを検討してるのだと思います。
私はおすすめします。絶対に!
コメント